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不倫慰謝料請求相談所不倫慰謝料を請求された人

このページの目次

  1. 慰謝料を減額できる、または不払いにできる条件とは
    1. 慰謝料を払わないですませられる条件
    2. 慰謝料の減額を要求できる条件
  2. 自分で減額交渉をするときにどのような手順を踏めばよいか
    1. 初めに内容証明郵便の差出人を確認する
    2. 交渉・回答の仕方を検討する
    3. 謝罪の気持ちを伝える
    4. 求償権をうまく利用する
    5. 示談書を作成して減額の成果を確かなものにする
  3. まとめ

慰謝料を減額できる、または不払いにできる条件とは

慰謝料を請求された女性のイラスト「慰謝料を減らせることもあるんだ!」不倫・浮気がばれて慰謝料を請求されたときに、請求額どおりに払えないという人はけっこういらっしゃいます。そんなとき、焦ってヤミ金で借金をしたり、「どうせ払えないのだから」と請求を無視したりすると、状況をさらに悪くしかねません。

もし請求された慰謝料が高額だったとしても、不倫の状況によっては、慰謝料を少なくしてもらえたり、払わないですんだりすることもあるのです。

では、どのような条件がそろえば慰謝料の減額、不払いの要求ができるのでしょうか?

10年以上にわたり減額文書の作成サポートをしてきた行政書士が、具体的実例を交えて解説いたします。


慰謝料を払わないですませられる条件

相手はただの友達で、肉体関係はない

男女交際の事実がないのに、相手の夫・妻が思い込みで慰謝料を請求してくることもあります。肉体関係などなく、単なる友人として、一般的に許容される範囲で仲良くしているだけ(何人かのグループで旅行をするなど)なら、慰謝料を支払う必要はありません。

【重要判例】

判例 最高判昭和48年1月15日
判旨 不貞行為とは、『配偶者ある者が自由な意思に基づいて配偶者以外の者と性的関係を結ぶこと』である。
結論 不貞があったというには、肉体関係をもったという事実が必要である。
解説 単なるデート、食事は不貞行為とは言えません。ただし、不貞がなくても、夫婦関係を破たんさせる(離婚など)ような男女交際を続けていた場合は、不法行為の損害賠償が認められることもあります。

交際相手が既婚者だとは知らなかった

相手が結婚していることを知らずに性的関係をもった場合は、慰謝料を払わないですむかもしれません。不法行為は「故意」におこなった、あるいは「過失」があったという場合に成立するからです。

ここで注意しなければならないのは「過失」の可能性です。つまり、あなたの不注意で、相手が結婚していることを知らずにいた場合は慰謝料を支払わなければなりません。例えば、相手が職場の同僚で、既婚者であることは周知の事実だったというケースでは、知らずにいたあなたにも落ち度があったと判断されてしまうでしょう。

不倫をする前から既婚者側の夫婦関係が破たんしていた

相手と肉体関係をもったときに、相手の夫婦関係がすでに破たんしていた(離婚を前提に別居や調停をしているなど)場合は、慰謝料を払わないですむことがあります。あなたとの交際が、夫婦関係の破たんの原因になっていないことが重要です。

【重要判例】

判例 最高裁判例平成8年3月26日
判旨 配偶者が第三者と肉体関係を持った場合でも 、その夫婦関係がすでに破たんしていたときは、特別の事情がない限り、相手方は不法行為の責任は負わない。
結論 不貞を行う前から夫婦関係が破たんしていた場合は慰謝料を支払う必要がない。
解説 不倫慰謝料の裁判では、夫婦関係がすでに破たんしていたかどうかが争点になることが多いです。

慰謝料請求権が時効で消滅している

不倫慰謝料の請求権は、不倫の事実と相手を知ったときから3年で時効により消滅します。もし、その期間が過ぎていたら、時効になっていることを主張(時効の援用)して支払いを免れましょう。

自分の意思に反して無理矢理、性交渉をさせられた

腕力で押さえつけられた、睡眠薬を飲まされた、脅迫されたなど、自分の意思に反して性行為を強要された場合は、当然、慰謝料を支払う必要はありません。逆に慰謝料の請求や、刑事告発を検討しましょう。


慰謝料の減額を要求できる条件

一般的な不倫慰謝料の相場よりも高い金額を請求された

不倫の慰謝料がどのくらいになるのかは、過去の裁判例を調べることによってある程度わかります。ですから、もし請求された慰謝料が、一般的な相場を大きく上回るようなら、減額してもらえる可能性が高まります。

例えば、不倫を一度だけしかしておらず、請求者側の夫婦が離婚もしないようなケースで、500万円の慰謝料は高過ぎます。このような場合は慰謝料の減額を要求してみましょう。

不倫の慰謝料がどのくらいになるのかを詳しく知りたいかたは、関連ページ【不倫慰謝料の算定要素】をご覧ください。

デートやキスはしたが、セックスはしていない

既婚者と性交渉をしなければ、不貞行為とは言えず、慰謝料の請求理由にはならないというのが原則です。しかし、最近は(性交渉には至らない)キスや抱擁だけでも慰謝料を認める判例が見られるようになってきました。

たとえ肉体関係がなくても、夫婦関係を破たんさせる(離婚など)ような男女交際は不法行為になりうるということです。ただし、金額の面から見ると、性交渉があった場合に比べて少額になるケースが多いので、減額を要求する理由になります。

請求者が不倫の悪質性を実際よりも過大に評価して慰謝料を算出している

慰謝料を請求された男性のイラスト「食事しかしてないのに100万!?」不倫をしたことが事実でも、その状況(悪質性)に見合った慰謝料の額というものがあります。例えば、一度だけの浮気と、10年以上も不貞行為を繰り返していた場合とでは、裁判で認められる慰謝料の額も大きく違ってきます。

もし請求者が不倫の状況を誤解し、それをもとに慰謝料を算出していたら、事実を正しく伝えて減額を要求しましょう。

では、請求者が誤解しやすい内容について、いくつか具体例をあげておきます。

  1. 実際は不倫を始めてまだ数ヶ月なのに、請求書には「5年間、不貞行為を繰り返していた」と書かれていた。
  2. 何度か肉体関係をもった相手が実は既婚者だったことがわかり、すぐに別れた。しかし相手の配偶者が、「既婚者と知りつつ不貞行為を繰り返していた」として、慰謝料を請求してきた。
  3. 仕事帰りに同僚と飲食店で軽く食事をしただけなのに、同僚の配偶者から「ホテルで食事をしたあと、不貞行為に及んだ」として、慰謝料を請求された。
  4. 会社の上司に強引に誘われ、立場上、断り切れずに肉体関係をもってしまったが、上司の奥さんから「主人を誘惑し、不貞行為に及んだ」として、慰謝料を請求された。

自分の経済力では請求額を払えない

学生やフリーターなど収入や資産が少ない人は、数百万円の慰謝料を払えないこともあるでしょう。そうした経済的事情も、減額を要求する理由になります。


自分で減額交渉をするときにどのような手順を踏めばよいか

不倫の慰謝料を電話や普通の手紙で請求されることもありますが、ほとんどの場合、内容証明郵便が利用されます(関連ページ【内容証明の書き方】で詳しく解説しています)。

請求書に「金300万円を10日以内に支払え。支払わなかったら裁判所に訴える」などと書かれていると、どうしてもその金額と、裁判を起こすという言葉に目がいってしまいますよね。

ですが、まずは差出人をよく確認してみてください。誰からの請求かでこれからの対応の仕方が変わります。


初めに内容証明郵便の差出人を確認する

請求者本人が代理人(弁護士)や代書人(行政書士など)を立てずに内容証明を送ってきた

請求者本人が差し出してきた場合に多い請求内容は以下のとおりです。

  1. 謝罪文を書かせようとする
  2. 不倫をやめるという誓約書を書くよう求めてくる
  3. 感情にまかせて高額の慰謝料を請求してくる
  4. 会社をやめるように求めるなど社会的制裁をちらつかせる
  5. 「不倫は許されない、けじめをつけろ」とあいまいな要求をしてくる

このように、専門家に相談していないため、感情のままに要求を書いてくるケースが多いようです。

高額な慰謝料請求や脅迫めいた要求には応じないように注意しましょう。不倫をした場合に果たすべき責任の範囲をよく理解して、冷静に相手との減額交渉ができるようにしたいものです。

弁護士が請求者本人の代理人として内容証明を送付してきた

弁護士の請求には次のような特徴があります。

  1. 訴訟前提の請求がほとんどなので、放置すれば裁判を起こされる
  2. 法律の専門家なので、請求内容に不備があることはまずない
  3. 請求書に書かれた事実関係に争いがあれば裁判になりやすい
  4. 【請求金額×○○%=弁護士の着手金+成功報酬】という見積で弁護士費用を算出しているため、請求金額は【相場の金額+弁護士費用】となり、相場より少し高くなる(300万〜500万円)傾向がある

弁護士によっては減額を認め、裁判前に和解で解決するかたもいるので、諦めずに減額交渉をすべきです。

もし、自分で交渉をする自信がなければ、こちらも弁護士に依頼して、相手の弁護士と直接、交渉をしてもらうというのも一つの手段です。最近は不倫慰謝料を請求された人のために、減額交渉を引き受ける弁護士も増えています。弁護士費用はかかりますが、やはり専門家ですから安心してお任せできるでしょう。

請求者本人が行政書士に内容証明の作成を依頼して請求してきた

行政書士が代書をしている場合に多いパターンは次のとおりです。

  1. 行政書士に代書を依頼するかたは、裁判をしないで早期に解決したいという場合が多い
  2. 行政書士は代理交渉ができない分、請求書の作成に手間をかけていることが多い
  3. 問題の長期化(裁判など)を避ける傾向にあり、妥当な金額であれば「減額要求」に応じやすい
  4. 行政書士事務所によっては弁護士と提携しているところがあるので、無視すると弁護士に引き継がれ、裁判を起こされる場合がある

請求者は行政書士のアドバイスを受けて請求内容を決めていますから、慰謝料が不当に高額というケースはほとんどありません。

また、行政書士は訴訟の代理人にはなれません。そのため、依頼者が裁判前に示談を成立させることを前提にして、内容証明作成のアドバイスをしています。もちろん、依頼者も行政書士のそうした特徴を理解したうえで代書の依頼をしているので、早期解決のために減額の要求に応じてくれるケースが多いでしょう。


交渉・回答の仕方を検討する

内容証明の差出人、書かれていることの真偽、請求額などを確認したら、それに対する回答の仕方を検討してみましょう。もし、慰謝料を減額できる、あるいは払わないですませられる条件(目次1-a,1-bを参照)がそろっていれば、相手にそのことを伝える必要があります。

電話・対面で交渉する場合

請求者が、電話・対面で慰謝料を請求してきたときは、そのまま減額交渉を始めるという手もあります。

しかし、なんの準備もせずに交渉をして、減額を成功させるというのは難しいものです。できれば、「後日、改めてお答えします」と言って、請求内容と今後の方針をじっくり検討した上で減額の要求をしてみましょう。また、口頭で交渉をするときは、必ず会話の内容を録音しておくようにしましょう。

内容証明に対して文書で回答する場合

内容証明郵便など文書の形で請求されたときは、相手に合わせて文書で返すのが一般的です。文書のやりとりなら、とかく感情的になりやすい男女トラブルにおいても、冷静にお互いの意志を伝えあうことができます。また、文面が証拠として残るので、予防法務の観点からもおすすめできます。

慰謝料の減額を要求する回答書の書き方については、関連ページ【回答書の書き方と文例】で詳しく解説しています。


謝罪の気持ちを伝える

慰謝料を請求したい女性のイラスト「ぜんぜん反省してないでしょっ!!」減額・不払いの条件がそろっていない場合でも、謝罪の気持ちを誠心誠意、相手に伝えることで不倫・浮気の慰謝料を減額してもらえることがあります。裁判でも、謝罪の意思が見られるかどうかで、認められる慰謝料の額が違ってきます。

ただ、請求者が不倫の証拠を集めるために謝罪文を要求してくるケースもあるので注意しましょう。請求者の意図をしっかり見極めることが大切です。

謝罪文のメリットとデメリットを詳しく知りたいかたは、関連ページ【不倫の謝罪文】をご覧ください。


求償権をうまく利用する

求償権とは?

不倫の慰謝料を支払った人は、その額の一部(負担割合を超えた部分)を、共犯者である不倫相手に請求することができます。このような権利を求償権と言います。

不倫の被害者は、自分が離婚をしない場合、不倫相手にのみ慰謝料を請求し、配偶者に請求することはほとんどありません。生計を共にしている家族からお金をとっても、慰めにはならないからです。

しかし法的に見ると、共犯者がいるのにその一方だけが責任を負わなければならないというのは不公平です。そこで、慰謝料を支払った側の不倫者の権利として求償権が認められるようになりました。

求償権を行使すれば、支払った額の一部を補てんすることができるので、実質的には減額をしてもらったのと同じ効果があります。ただ、求償の手続きを改めて行うのは、手間と時間と費用が余計にかかってしまうというデメリットもあります。

また、慰謝料を受け取った側(不倫の被害者)からすれば、自分の配偶者への求償であっても、同じ家計からの出費に変わりはありません。一度受け取った慰謝料を取り返されてしまうようで面白くはないでしょう。

このような事情があるため、慰謝料を請求された側は「あとで求償権を行使すればよい」と軽く考えないようにしたいものです。

求償権の放棄と慰謝料の減額

行政書士のイラスト「求償権を交渉でうまく利用します」求償権の行使は当事者双方にとってあまりメリットがありません。そこで、慰謝料を請求された側は、求償権を放棄するかわりに慰謝料の減額を要求するという手段をとることもできます。

和解後に求償権の行使をしないという約束をすれば、請求者(不倫の被害者)も安心できるはずです。そして求償権の放棄と引き換えに慰謝料を少なくしてくれるでしょう。

求償権について詳しく知りたいかたは、関連ページ【不倫慰謝料と求償権】をご覧ください。


示談書を作成して減額の成果を確かなものにする

苦労をして減額の交渉に成功しても、あとで相手の気持ちが変わってしまったらすべて水の泡になってしまいます。なるべく早いうちに示談書を作成し、文書の形で残しておきましょう。

ところで、示談書の作成を減額交渉の初期の段階から始めてしまうという奥の手もあります。こちらの要求を示談書の形にして提示し、相手の条件とすり合わせながら、内容を修正していくのです。そして交渉がまとまるころには示談書も完成しているという早期解決型の作成法ですので、当事者双方にメリットがあります。

示談書に何を書けばよいのかを詳しく知りたいかたは、関連ページ【不倫の示談書】をご覧ください。


まとめ

最後に慰謝料の減額要求を成功させるためのポイントをまとめました。

  1. 請求内容(根拠や金額)をよく確認する
  2. 実際の不倫の状況が請求内容と合致しているかどうか検討する
  3. 合致していない場合は減額・不払いの理由になるので、その旨をきちんと伝える
  4. 合致している部分に関しては潔く非を認め、謝罪をする

不倫・浮気は悪いことですが、償うべき内容にも限度というものがあります。ですから、請求金額が法外だったり、請求者に事実誤認があったりした場合は、それをきちんと指摘して減額を要求しましょう。その一方で、自分の悪い部分については素直に認め、誠心誠意、謝罪をすることが大切です。

慰謝料を請求されて、孤独な状況で減額交渉をするのは、精神的に大きな負担がかかります。もし不倫慰謝料の減額サポートをご希望なら、当事務所の無料相談窓口までお気軽にご連絡ください。



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